口コミで業界に広がり旋風を巻き起こしている熟成肉があるのをご存知ですか?


従来は管理が難しいとされていた熟成肉が誰にでも簡単に作れてしまう画期的な方法が開発されました。


すでにレストランや企業で使用されその効果は実証済み。


業界初となる熟成専用「エイジングシート 」のご紹介です。


その熟成方法は、生肉を特製のシートでくるんで冷蔵庫に置くだけ。


天井から吊るす手間も必要もなく、冷蔵庫で他の食品や野菜と一緒に並べても平気というから驚きです。


厚切りのステーキ肉もさらに美味しく旨味が濃厚に生まれ変わる最新法を早速、お伺いしてきました。


今までの常識を180度ひっくり返す熟成肉専用の「エイジングシート」


研究・開発された、株式会社フードイズムラボ 代表:跡部美樹雄さんにお話を聞いてきました。


本当は危ない熟成肉

「なぜ熟成用のエイジングシートを開発しようと思ったのですか?」


跡部さん: 熟成肉といってもその方法は様々で日本においては食品衛生管理などの規定が整っていないのが現状です。


一般には熟成肉という言葉が先行しその作り方まではあまり知られていませんが『熟成=肉の腐敗』一歩間違えれば食中毒の危険さえあります。

より安全で熟成肉を作り出す方法を一定の品質にさせようと明治大学農学部農芸化学科の村上周一郎さんに協力をお願いして研究を進めました。

従来の肉を熟成させる方法

海外では古来より生活の知恵として当たり前に行われてきた肉の熟成ですが、主な方法としては骨つきのまま天井から吊るして乾燥させるのが一般的です。


日本の霜降り肉と違い、欧米で食べられている赤身の強い牛肉は、出産を経験した雌牛や去勢せずに成長する雄牛などを使用していることが多く。身が固く味気ない肉質になりやすいです。


熟成させることによって肉の内部に旨味成分(アミノ酸)が増え筋繊維もほぐれていくので、噛むほどに美味しくそのまま食べるよりも柔らかくなるのが特徴です。

熟成するとどうなるのか?

肉を放置していると、時間の経過とともに空気中の浮遊している胞子が肉の周りに付着していきます。いわゆるカビが餌を求め集まってきている状態です。


肉の全体が成長した毛カビに覆われるまで、付着するのをじっくり待って肉を閉じ込めます。


大きさや品種にもよりますが、2〜4℃の保管した場合10〜21日間。(規定はないため見解は様々)熟成肉とはいわゆるカビを密着させることにより、内部のアミノ酸(旨味成分)を増殖させる工程を言います。

カビ!?そんな腐ったものを食べても大丈夫なのか

カビと聞くと、心配になりますよね。私たちの感覚ではカビが生えたら怖くて口に入れることはできません。


なおさら、知識のある専門家が熟成肉を管理・提供する必要性が求められます。


熟成期間を終えた肉は、周りに付着したカビの部分や乾燥して固くなっているところを削ぎ落としてから中心部分の旨味が凝縮したところのみ調理して使います。



私たちが口にする熟成肉は、芳しい熟成香がナッツのようないい匂い。ステーキのような厚切りの肉では噛みしめるたびに、しっとり柔らかく旨味の溢れる美味しさが、一度食べるとがクセになる味わいです。


ところが、熟成肉の工程でもっとも怖いのが肉を覆う胞子たち。欧米に比べて熟成文化の浅い日本では、規定のルールがない上に熟成させる場所や環境によって育ちやすい菌が変わります。


万が一、有害菌が付着してしまう可能性も少なからずあるのです。


エイジングシートは、その危険を解決する方法として開発され、今プロの料理人の間で口コミが広がり導入するお店や企業が増えています。

誰にでも熟成可能な安全シート

跡部さんいわく「熟成肉は漬物やチーズと同じなんですよ」とのこと。


漬物やチーズの場合は、麹菌や白カビ菌など人間には害のない菌が付着しているので、一緒に食べても何の問題もありません。それどころかタンパク質分解酵素を出して熟成を促しています。


これらの食品と同じように肉にも応用できないか、と明治大学の研究チームとともに試行錯誤の末、人間に無害で肉を美味しくする菌を発見。エイジングシートの開発までに至ったそうです。

3つの不安を解決

従来、不安定だった熟成法を解決してくれるエイジングシートとはいったいどのようなものなのでしょうか?


これまでの問題点として

1・腐敗菌の増殖の恐れ
2・環境や保存場所に大きく影響される品質
3・熟成するまでにかかる時間の長さ、表面の廃棄する部分にかかるコスト

これらの不安定要素に焦点をあて、開発されたエイジングシートでは全てに解決策を見出しています。

1・腐敗菌の増殖の恐れ

エイジングシート全体に優良菌を、早い段階でビッチリと増殖させることでリスクを軽減。肉の表面に有害な胞子が付着しないようにしています。


さらに1枚ずつ個別に包装し密閉してブロック。


開封後は、シートで生肉を包むだけでスーパーで売られているステーキ用のカットされた肉でも熟成することができます。

2・環境や保存場所に大きく影響される品質

このエイジングシートに正しい方法で生肉を包むことで冷蔵庫内での保存が可能に。


生鮮食品と同じ空間でも害はなく、シートに巻かれた肉は、通常の熟成肉のような腐敗臭は出ずらい特徴があります。他の食品へ臭いが移ることがほぼないことが検証済み。


これまでは『熟成=腐敗』の考えからは同じ冷蔵庫での保存はとても怖いイメージでした。ですが、エイジングシートでくるんだ生肉は漬物やチーズと同じ発酵食品です。


安全で手軽な調理法として今後さらに多くの需要が求めらそうだと感じました。

3・熟成にかかるコスト

エイジングシートを使用することで、熟成期間は大幅にカット


その理由としては、すでにシートには優良菌がビッチリと着しているため、短期間で熟成が可能になりました。


それに伴い、乾燥部分の廃棄する肉も最小限で抑えられるそうです。


「より安定な品質で誰でもどこでもスピーディに作れる熟成肉」


まさに画期的な良いことづくめの最新法。


このエイジングシートがあれば、外国産の肉々しい赤身も口の中で嚙み切れる、理想の美味しいステーキにできること間違いありません。




今のところ、販売されているのは業務用の大判シートですが、今後は個人でも使える家庭用に販売されるが楽しみです。